ダーク・タワーⅠ

ギリアドのローランド、最後のガンスリンガー


キング渾身のシリーズ、ダーク・タワーが大幅な加筆と新訳で再配本された。訳者の風間賢二さんは、既に出版されてたシリーズの第3作目*1からの翻訳を担当している人で、まー自然な流れではあろうが、出版社は角川から新潮へ変更。大人の事情かなー。


ダーク・タワー1 ガンスリンガー (新潮文庫)

ダーク・タワー1 ガンスリンガー (新潮文庫)


この本が出た後で何件かの本屋を回ったけど、既出版の角川のシリーズは見当たらなかった。回収されたのかね?
角川版265ページ、新潮版405ページとかなりボリュームは増えてるような気はするが、文字サイズが違うし、単純に比較はできへん。それにキング自身は前書きの中で、2,3の場面程度が増えてるだけと書いてた*2
それでも、俺はこの新しい新潮版をきっと買い続けるだろうし、まだ読んでない5巻以降の配本を楽しみに待ち続けるだろう。


これは冒頭の一文。
角川版
黒衣の男は瓢然と砂漠の彼方に立ち去った。ガンスリンガーはその後を追った。
新潮版
黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追っていた。


仮にこれだけを見るなら、おれは、角川版のほうが好みだなぁ。というか、黒衣の男は逃げたりなんかしない、と最初はちょっと違和感があった。

*1:日本では4作目まで出版されている

*2:文量にして35ページ、9000語