脳男 首藤瓜於
ハサミ男 殊能将之
読了。
どちらも、少し変わった犯人をメインに据えた、ミステリの良作。
脳男のほうは犯人の精神鑑定を行う精神科医の視点から、ハサミ男の方は犯人側から描いている。


ハサミ男の方の、小説上の仕掛けである、「小説という活字媒体でしか成り立たないテクニック」は、ほぼ同じものを、前に別の作家の小説で読んだことがあって、免疫はあったものの、今回も思わず前のほうを読み返してしまうことになった。
黒い仏とは違って正統派のサイコミステリ。ま、前も書いたとおり、美濃牛を読むまでこれ以上は書かない。


脳男はオーソドックスな展開やったけど、だからこそ安心して読めるという利点も。いや、おもしろかったですよ、ええ。